s_Hybridmom
特別対談
大迫弘和氏×三宅恵里氏

【大迫弘和】
国際バカロレア(IB)教育の第一人者であり、武蔵野大学教育学部教授。 「国際バカロレア入門」等、著書多数。 現在、文部科学省及び国際バカロレア機構に協力し IB 教育の国内普及活動に積極的に取り組んでおり、4月に東京の中心地である千代田区に開校するChiyoda International School Tokyo(CHIST)(※設置許可申請中)のHead of schoolに就任予定。
【三宅恵里】
自身の出産経験をきっかけに、通信業経営から一転してインターナショナルプリスクール・ 保育施設の運営を行う HybridMom を設立し、代表取締役社長に就任。 「すべてはおやこのえがおのために」をコンセプトに国際バカロレア認定校が監修したカ リキュラムを取り入れている。

大迫氏と三宅氏の視点からみる国際教育とは

三宅氏:
ハイブリッドマムでは国際バカロレア認定校が監修したカリキュラムを教育に取り入れているのですが、第一人者である大迫先生とIBとはどういった関わりだったのですか?

大迫氏:
そもそもIBとは、1968年スイスのジュネーブで誕生した国際プログラム、インターナショナルバカロレアのことです。背景としては、当時世界中の高校生がジュネーブに集まっていましたので、その子たちが母国で教育を受ける際に、どの国にも通ずる教育を受けられるようにとプログラムができました。私は1991年にIB教員として関わりだしたのがきっかけですが、ご承知のように日本も2013年6月に国が推奨する教育プロジェクトとしてIBを取り入れることが決まりましたので、IBに一番長く一番深く関わっている日本人として現在も活動させて頂いております。三宅さんは何がきっかけでIB教育に興味を持ったのですか?

大迫氏×三宅氏サブ

三宅氏:
実は私が以前経営していたのが通信業なのですが、その際に優秀なスタッフは共通して国際バカロレア教育を受けていました。例えば、そのスタッフたちは今の問題を改善するにはどういったことをすればいいのかと提案書を持ってくるんですよ。頼んでもないのに。笑 彼らは仕事に対してもプライベートに対しても全てのことを能動的に行っていたので、自分が保育園を作ったときには絶対に国際バカロレア教育を入れたいと思ったんですね。そ れがきっかけで創業当時からIB認定校の監修を受けたカリキュラムを使用しています。

大迫氏:
なるほど。IB教育を受けている子どもたちをたくさん見てきているので、それが当たり前に感じていました。“アクション”というのがIBの教育の本質なんですよね。子どもたちはそのことを普通のことであり当たり前のことだと感じているはずです。

三宅氏:
本当に素晴らしい教育ですね。IB教育を受けた子が増えてきた時にどう日本が変わっていくと思いますか。

21世紀型教育~IB教育と日本教育の融合~

大迫氏:
最終的にはより良い、より平和な社会を構築していくために行動するということがゴールですので、そうなればと思います。
実は大学にIB教育を受けた学生を受け入れるという扉を開けた時に、その段階ではまだIBは知られていなかったんです。今では結構粘り強くやってきた成果なのか、IB教育を受けた生徒をうちの大学に欲しいという段階まできたと思っています。彼らが社会に出た時にどう活躍できるかですよね。次はここを開いていきます。そのためにも4月に開校する Chiyoda International School Tokyo(以下 CHIST)ではIB教育と日本教育の素晴らしいところを融合させていくというのが、僕のデザインした全く新しい教育になります。国際カリキュラムとして極めて上質なIB教育と、ナショナルカリキュラムとしては極めて上質な日本教育が合わさったら、素晴らしいものができると思っています。

大迫氏×三宅氏サブ02

三宅氏:
楽しみですね。実際に、ハイブリッドマムプリスクールでは「卒園後はCHISTに入りたい」と仰せられる保護者が大勢いらっしゃいます。当園から御校に入学できる人数が増えたら嬉しいなと私も保護者の皆様と一緒にお話ししているのですが、大きな理由の一つとして、仏教精神を大事にされていらっしゃるところが素敵だと惚れ込んでいるんです。私たちハイブリッドマムは「日本人の誇りを持ち世界で羽ばたける子どもたちを養成します」という理念を掲げています。私たちの理念に近い考えの持った学校(御校)が近くに開校すると伺い、保護者の皆様と共に喜んでいます。

大迫氏:
皆さんが仏教に親和性を感じていただけることが良いのかもしれないですね。ただ、IBはナショナルプログラムではないので、世界中の子にウェルカムって言っているわけなので、IBはどの国にも属さないけれども、IBを学んだ子どもたちはどの国にでも生きていける、そういうカリキュラムです。そういう意味では、どの国でも生きていく“ノーボーダー”であると言えますね。例えば日本人の子がどうだ、◯◯人の子がどうだ、などを議論するのは20世紀の考え方ですよね。20世紀型のインターナショナルスクールの発想から抜け出した学校に、CHISTはしていきたいと考えています。

三宅氏:
先生のおっしゃる通りですね。私もよくダイバーシティとか女性活躍というテーマで取材 を受けることもあるのですが、本質としては多種多様な考え方があってそれを受け入れていくということだと思うんです。そういうことを幼少期から教えていく必要があると感じています。子どもたちはスポンジのように何でも吸収していきます。ハイブリッドマムではその基礎をしっかりと教育してCHIST等の教育機関へ橋渡しをしていきたいですね。